皆さんこんにちはムラコです。
突然ですが、僕は音ゲーなるものが苦手です。
中学生の時、周りのオタク友達が続々と黒革の穴開き手袋から白い手袋へとフォルムチェンジし、皆がゲーセンの音ゲーに熱中するなかで、僕は休日は自宅に引きこもり、ハードオフで1000円で買ったバキバキのDSでポケモンをやっていました。
音ゲーをするかオタク友達を失うかの天秤があったら間違いなく後者を取るくらい音ゲーが苦手でした。
東にラブライブ見てるやつダセ~という逆張りオタクあれば、こっそりアプリをインストールし始めるものの、1週間でハードがクリアできなくて投げ出し。
西に話についていくためにデレステをインストールするオタクあれば、無料10連が引ける期間だけログインするカスになり果てる。
余談はここまで
そんな僕の人生に切っても切り離せない音ゲーがある。
太鼓の達人
そう、太鼓の達人
太鼓の達人とはコナミが2001年に出したアーケードゲームであり、その名の通り太鼓を模した音ゲーである。アーケードだけでなくDSなどのポータブル機、Wiiなどの家庭用ゲーム機にも移植され、知る人はいない国民的音ゲーである。
ヤツは僕が物心ついた時から存在していた。
イトーヨーカドーのゲームコーナーに従妹と行くと必ずやりたがっていた。
正直バチでドンドコドンドコ、どんちゃんの顔を叩いて何が楽しいんだろうと思いつつも2Pモードで遊んでいた。
うーん、ふつうでいいかな~
???「”ふつう”でいいのか...?」
...へっ?
自尊心「従妹が”むずかしい”なのにふつうでいいのか~?」
お、オマエは自尊心!!!!
自尊心「そうやって”ふつう”の人生を歩んでいけばいいと思いますよ」
クッソ~!意識高い系YouTuberみたいなこと言いやがって!!
やってやろうじゃん!むずかしいを選択だドン!!!
~数分後~
は、恥ずかしい!!
さっきから不可ばかりだ
ドンとカッが目で追えない
それよりさっきから道行くギャラリーの目が痛い
どんちゃん「ノルマクリア失敗だドーン...」
やめてくれ、見ないでくれ
うしろの砂利ボーイ、僕のサイバードラゴンあげるからお友達と遊んできな
「もう一回遊べるドン!!!」
...ハメられた、やめてどんちゃん。僕の自尊心はもうボロボロよ。
この日決めた。僕は二度とゲーセンで音ゲーをしないと
それから数年の月日が経った
太鼓の達人は相変わらず大人気だった
でも、僕の知っている太鼓の達人はもうそこには無かった
筐体の前に並ぶお祭り男たちは得意げにバッグに手を突っ込む
バッグから出てきたのはドラムのスティックだった
???
男たちは優雅にスティックで太鼓の達人を始める
???
そこにアツいお祭り男の姿はなかった
いたのはスカしたドラマーだった。
ああ、君がいた夏は遠い夢の中だったのか...
なぁどんちゃん、スカしたスティックに叩かれてどんな気分だい...?
忘れ去られた備え付けのバチは少し寂しそうだった。
コナミに問いたい
太鼓の達人って、何?
後日
たまには僕もやってみようかな
ああ、もちろん僕は備え付けのバチを使うよ
だってそんなイキったドラム野郎になるなんて僕のプライドが許せないから
さーてやろうか...な、あれ?
僕は虎になっていた
タモリ「臆病な自尊心と尊大な羞恥心によって彼は虎になってしまったようです。」
「皆さんも拗らせ過ぎには気を付けてください。」